世田谷区の借上げ社宅制度(家賃補助)を解説!
関連ワード: 借上げ社宅(家賃補助)
東京都世田谷区では、8万2,000円を上限に借上げ社宅制度(家賃補助)が利用可能です。家賃のほか礼金の補助もありますが、世田谷区内の私立保育園に就職することが支給条件となっています。
尚、通勤が可能であれば世田谷区外に住む事も可能です。
ここでは、住宅補助制度を利用する際の注意点、世田谷区家賃なども交えながら詳しく紹介していきます。
世田谷区の借上げ社宅制度の上限額は?
8万2,000円を上限に家賃補助が受けられる!
世田谷区の借上げ社宅制度では、月額8万2,000円を上限として家賃補助を受けることができます。細かくいうと、世田谷区から7万1,750円、保育施設から1万250円が補助されます。
上限額 | 8万2,000円 |
---|---|
礼金の補助 | あり |
敷金の補助 | なし |
物件 | 区外も可能 |
その他 | 管理費、更新料も補助対象 |
▼家賃補助の対象項目
賃借料(家賃)、共益費(管理費)、礼金、更新料など。
※敷金、礼金はそれぞれ家賃の2ヵ月分、更新料は2年ごとに家賃の1ヵ月分が相場となっています。
尚、敷金・仲介手数料・保証金などの預かり金的な性格を有するもの、手数料に相当するものは対象外となるので、注意が必要です。
世田谷区の家賃相場・自己負担額はどのくらい?
ワンルーム・1Kで家賃は月額8万円が相場!
世田谷区の1人暮らし用物件(ワンルームや1K)の家賃相場は約8万円なので、上限内で物件を探すことは十分可能でしょう。また、世田谷区の借上げ社宅制度では住むエリアに制限がないため、自由度が高く物件も探しやすいのではないでしょうか。
自己負担は0〜2万円程程度!
世田谷区の借上げ社宅制度の自己負担は0円〜2万円程が相場です。ただし、注意したい点がいくつかあります。
▼事前に確認しておきたい事項
・保育園の運営法人によって補助額は異なる場合がある。
・補助額が所得とみなされ所得税がかかる場合がある。
自己負担なしでもありでも、手元に残る手取りの額は、実はそこまで変わらないと考えておいた方がよいかもしれません。家賃補助額だけに捉われず、保育方針や雰囲気なども含めて決めたいものですね。
また、引っ越し代をはじめ敷金、保証金、仲介手数料、手数料、火災保険料や鍵の交換代など一般的な引っ越しで必要な期費用は、基本的に自己負担です。運営法人によっては、こうした初期費用を補助してくれるケースもあるようです。その点も、チェックしておくとよいでしょう。
上京する際に抑えておきたい様々な費用負担の補助について『貯金ゼロから上京! 保育士向け上京サポート』で紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
世田谷区の家賃補助を受けるには?
補助を受けられるための条件を満たす必要あり!
世田谷区の家賃補助を受けるには、借上げ社宅制度が利用可能な法人で勤務する、施設長、保育士、保育補助者、栄養士、調理員、保健師又は看護師であることが前提となっています。また、以下の条件も満たす必要があります。
1. 1日6時間以上かつ月20日以上の勤務をしていること。
※上記を満たせば、非常勤採用でも可。また雇用が連続していれば契約社員も可。
2. 勤務する施設を経営する法人の役員等でないこと。
3. 平成27年2月以前から雇用主の宿舎に居住する者でないこと。
4. 本人及び同居者が住宅手当等の支給を受けていないこと。
5. 区が開講する保育の質の向上に関する研修を受講することができること。
尚、年度途中で入社する場合も支給の対象になります。
【世田谷区 借上げ社宅制度】利用するまでの流れ・注意点
【世田谷区 借上げ社宅制度】を利用するためには、まずは借上げ社宅制度が利用できる保育園に就職することです。選考時には確認し、「借上げ社宅制度の利用を希望します」と伝えるようにしましょう。実際の物件選びは、入社が決まった後になります。
尚、利用するために必要な申請書類などの手配は、入社後に保育園を通して行います。事前に利用した保育士が区役所などに出向く必要はありません。
※注意点
借上げ社宅の探し方は、保育園の運営法人によって異なります。自分で自由に探せる保育園、提携の不動産会社を通して選ぶ保育園、法人から指定を受ける保育園と様々です。
世田谷区の規定では『世田谷区外の物件を選んでもOK』ですが、法人独自の規定を設けている場合もあります。住みたい場所にこだわりがある方は、選考を受ける前にしっかりチェックするようにしましょう。
家族や友だちとの同居や恋人と同棲はできる?
子どもとなら◎ 友だちや恋人とはかなり厳しい
世田谷区の要綱では家族や友だち、恋人と一緒に借り上げ社宅に住むことは禁止されていないようです。しかし、保育園を運営する法人が独自のルールを設けている場合もあるので、確認する必要があります。
世田谷区の「世田谷区保育士等宿舎借上げ支援事業補助金交付要綱」記載の支給要件には下記があります。
"(5)本人及び同居者が住宅手当等の支給を受けていないこと。。”
【出典】世田谷区ホームページ「保育人材確保事業」
そのため、まずは一緒に住む相手が職場から住宅手当を支給されているかを確認しておきましょう。
同居相手の住宅手当支給の有無を確認しつつ、就職する保育園の借り上げ社宅制度の利用規定も確認する必要があります。世田谷区の借り上げ社宅制度の申請は保育園の運営法人を通して行うため、保育園側の独自規定で同居や同棲を禁止している場合も多いので注意が必要です。
まず、友だちとの同居(ルームシェア)や恋人との同棲をOKとしている法人はかなり少数派です。理由はトラブル防止のためです。
家族との同居する場合は、 本人の年収が配偶者よりも多いことを要件としている法人が多いので、必ず確認しましょう。シングルマザーなどのひとり親世帯の場合、 扶養内のお子さんと一緒にするケースは多くの場合で認められています。
「自分の場合でも借り上げ社宅制度が利用できるかな?」とご不安な方は、お仕事紹介サポートの利用もご検討ください。ご状況にあわせて、可能な限り求人のご提案をしております。
いつまで続の?
いつまで続くかは分からない!
世田谷区では以前は借上げ社宅制度について平成33年(2021年)3月末で終了することが明言化されていましたが、令和3年3月31日時点の世田谷区ホームページにはその記載がなくなりました。
そのため、いつまで続くかは現状では分かりません。今のところは今後も借り上げ社宅制度を利用することが可能です。
保育士さんを対象とした借り上げ社宅制度は、そもそもは待機児童問題の解消のために始まりました。東京都の待機児童数はまだまだ全国的にみると多いですが、だんだんと解消傾向にあります。そのため、今後借り上げ社宅制度が縮小されていく可能性もゼロではありません。
利用を少しでも考えている方は早めの行動をおすすめします。
世田谷区の保育環境はどうなの?
保育の質向上に向けて多角的な取組みを実施!
世田谷区は、東京23区の南西部に位置しています。東京都内最大の人口を有する一方で、公園や寺社なども多く、落ち着いた住環境が魅力です。『住みたい街ランキング』などでも上位に入る人気エリアですが、子育て世代の移住者も多く待機児童数全国1位と待機児童問題が深刻な地域となっています。
そんな世田谷区では、積極的に保育所を増やすだけでなく保育の質を向上させる多角的な取組みを行っています。区内全ての保育施設において、子どもたちの育ちに十分配慮しながら、区がめざす「子どもを中心とした保育」を計画的かつ確実に子どもたちに提供するために、世田谷区共通の保育理念や保育方針が定められています。また、開園前支援や開園後支援に対する保育の質向上のため「保育の質ガイドライン」も設けています。
認可保育園に対して国の基準に世田谷区独自の上乗せ基準を定め、すべての基準を満たす保育事業者には運営費の上乗せを実施しています。
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■世田谷区保育理念
・すべての子どもたちは、幸せに生きる権利があります。
・子どもにとって最初の保育者は保護者(あなた)です。
・世田谷区(わたしたち)は一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考え、保護者(あなた)とともに保育を通しての福祉に努めます。
■世田谷区保育方針
・命の大切さ、生きる力をはぐくみます。
・保護者 (あなた) とともに、心豊かな子育てを目指します。
・地域の社会資源を活かし、地域の子育て力の向上に努めます。
■保育の質ガイドライン
@職員配置
[1歳児]
国:6人につき保育士1人→世田谷区:5人につき保育士1人
[3歳児]
国:20人につき保育士1人→世田谷区:15人につき保育士1人
A上乗せ配置
0歳児実施園において、保健師(看護師)1人及び調理員の上乗せ配置
B面積基準
[0歳児の保育室]
国:3.3u以上 →世田谷区:5u以上
借上げ社宅制度をいち早く始めたことや、世田谷区共通の保育理念や保育方針、保育の質ガイドラインが分かりやすくホームページに掲載されていることからも世田谷区の保育環境の整備や保育士さんの処遇改善へ積極的な姿勢が垣間見えますね。
【出典】
世田谷区ホームページ「保育人材確保事業」
世田谷区保育士等宿舎借上げ支援事業補助金交付要綱(PDFが開きます)
世田谷区保育士等宿舎借上げ支援事業補助金に関するQ&A(PDFが開きます)
世田谷区保育の質ガイドライン
上記のデータをもとに保育士上京ガイドが記事を作成しました。
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